【鹿児島・白石酒造】“花蝶木虫”の蔵で出会った「天狗櫻」──“昔ながら”を現代に蘇らせる焼酎づくり|和牛焼肉 三階松

店主の食いしん坊日記

【鹿児島・白石酒造】“花蝶木虫”の蔵で出会った「天狗櫻」──“昔ながら”を現代に蘇らせる焼酎づくり|和牛焼肉 三階松

鹿児島県いちき串木野市。
海と風、そして火山灰の大地に囲まれたこの地に、
静かに、けれど確かな信念を持って焼酎をつくる蔵があります。

その名は──白石酒造
そして私がこの蔵を訪ねた理由は、三階松でも提供している焼酎、

「花蝶木虫(はなちょうきむし)」

このお酒の背景をお客様に正しく伝えたいという想いから始まった旅でした。

🌿 「昔ながら」を今に生きる蔵

白石酒造の蔵人たちが何度も口にした言葉、それが「昔ながら」です。
農薬を使わず、肥料を与えず、自然の力に任せる芋づくり。
麹づくりでは、温度管理機械を使わず、麹室に布団をかけて育てる
電気も農薬もなかった時代の酒造りを、現代にそのまま再現しようとしているのです。

「手間をかけることが目的ではなく、自然と共に造ることが本来の姿」──
そう語る蔵の方々の言葉に、焼酎づくりの原点を見た気がしました。

🏺 畑から始まる焼酎づくり

白石酒造は、原料となる芋を自ら育てています。
耕作放棄地を開墾し、自然のままの土で芋を育てる。
大きく甘くすることよりも、小さく、強く育つことを大切にしています。

その結果、長期間保存しても腐らず、
芋本来の生命力を感じる焼酎が生まれるのです。
まさに“土地と菌と人”の共作。

⚗️ 錫蛇管蒸留──職人の誇り

見学中、私が最も感動したのが錫(すず)の蛇管蒸留器でした。
苦みやえぐみを取り除くために、あえて扱いにくく高価な錫を使用。
メンテナンスも容易ではありませんが、「おいしい焼酎のために手を抜かない」という姿勢がそこにありました。

錫がもたらす柔らかな口当たりは、白石酒造の焼酎の個性を決定づける大切な要素です。

🥃 「天狗櫻(てんぐざくら)」──白石酒造の原点

今回、蔵を訪れて購入してきたのが代表銘柄の「天狗櫻」
白麹仕込み・甕壺発酵・常圧蒸留による力強くも穏やかな味わい。
ふっくらとした芋の香りと、キレのある後味が印象的でした。

“派手さよりも誠実さ”。
その味わいには、白石酒造の姿勢がそのまま映し出されています。

🌸 「花蝶木虫」とのつながり

三階松では、以前から白石酒造の「花蝶木虫」を提供しています。
この名前には、「自然界すべてが酒造りの仲間である」という想いが込められています。

花が咲き、蝶が舞い、木が育ち、虫が息づく。
そんな循環の中で育つ焼酎こそ、まさに“生きているお酒”。
今回蔵を訪れたことで、その一滴の背景にある自然の物語を肌で感じました。

🍽 三階松で味わう「天狗櫻」

三階松では、この「天狗櫻」を塩焼肉ともにご提供しています。
焼酎が持つ“甕の丸み”や“錫のやわらかさ”が、肉の旨味と塩のミネラルを穏やかに包み込みます

白石酒造の焼酎は、料理を引き立てる“静かな主役”。
飲むたびに、造り手の情熱がそっと伝わってきます。

🕓 ご予約・アクセス

和牛焼肉 三階松(蒲郡駅南口 徒歩3分)
〒443-0034 愛知県蒲郡市港町9-9
📞 0533-67-0129
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✨ まとめ

白石酒造の焼酎は、“昔ながら”を現代に生き返らせる挑戦です。
農薬も電気もない時代の造りをあえて再現し、自然と人の呼吸を合わせる焼酎
花蝶木虫も、天狗櫻も、その手間と優しさの中に息づいています。

焼酎文化の少ない愛知だからこそ、私たちが伝えていきたい。
お客様が一杯の焼酎から“物語”を感じてくださることを願っています。

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