【第2弾】焼酎蔵に宿る“職人の魂”|和牛焼肉 三階松が歩く、鹿児島焼酎の現場
こんにちは、和牛焼肉 三階松の松下です。
前回の 【第1弾】鹿児島の魅力 では、「鹿児島という土地の魅力」をご紹介しました。
今回は、その大地に根づく“焼酎づくりの現場”を巡った旅の記録をお届けします。
蔵の空気、職人の手、そして香り立つ一瞬の温度まで──
そこには、ラベルでは伝わらない“人の物語”がありました。
土と人と、呼吸する焼酎

焼酎蔵の扉を開くと、まず感じるのは“静けさ”です。
ただの静寂ではなく、命が息づくような静けさ。
もろみの音、麹の香り、土の湿り気──。
五感が研ぎ澄まされ、自然と人とが調和しているのがわかります。
焼酎は、機械ではなく人の「手」で造られるお酒。
だからこそ、蔵ごとに空気が違い、香りが違い、味が違う。
“土地が造る味”とは、まさにこのことだと感じました。
「昔ながら」を今に伝える──白石酒造

白石酒造の蔵では、「昔ながら」という言葉が何度も耳に残りました。
電気に頼らず、農薬を使わず、麹に布団をかける手仕事。
それは、電気も化学もなかった時代を“再現”するという強い意志。
布団をかけた麹の上に、ふわりと湯気が立ち上がる光景は、まるで命を育てているようでした。
効率ではなく、丁寧さ。合理ではなく、誠実さ。
白石酒造の焼酎は、時間という贅沢な調味料でできています。
二重チェックで“芋の命”を守る──佐藤酒造

佐藤酒造の蔵では、芋の選別にかける情熱が印象的でした。
ヘタや傷を一つずつ手作業で取り除き、さらに二重チェック。
その徹底ぶりに、焼酎への誇りを感じました。
「湯割りで飲んだときに香りが立たなければ意味がない」──
この言葉には、職人の魂が詰まっています。
湯割りは素材の真価が最も表れる飲み方。
それは、私たち三階松の“塩で食べる焼肉”と同じ哲学でした。
心に寄り添う“音楽のような酒”──小牧酒造

さつま町で訪れた小牧酒造は、地元で福永牛を生産されている福永さんの紹介で伺いました。
「いい蔵があるから行っておいで」と言われ、訪れた先で出会ったのは、音楽のように静かな蔵でした。
甕の泡が立つリズム、木の香り、微かな発酵音。
小牧酒造の焼酎はまるで人の心に寄り添う“旋律”のよう。
「人生の中で、寄り添える酒を造りたい」──その言葉どおり、一口で心がやさしくほどけていきます。
芋と麹の調和を追う──国分酒造

そして旅の終盤で訪れたのが「国分酒造」。
ここでは“芋麹100%”という、他ではなかなか見られない挑戦を続けています。
一般的な焼酎は米麹を使用しますが、国分酒造はあえて“芋だけ”で造る。
これにより、香り・旨味・余韻まですべて芋が主役になるのです。
蔵の方が話してくれたのは印象的な一言。
「香りは足し算ではなく、調和なんです。」
まるで音楽のコードのように、素材と発酵と人の手が一体となって響き合う。
その調和が、あの柔らかく深い味わいを生み出していました。
三階松が感じた“焼酎の真髄”
今回の蔵巡りで改めて感じたのは、焼酎は「土地」「人」「手仕事」でできているということ。
どの蔵も派手さはなく、静かで、誠実で、ひたむき。
それはまさに、私たち三階松の「塩焼肉」にも通じる世界です。
素材の声を聞き、余計なものを加えず“そのまま”を最高に美味しくする。
焼酎も焼肉も、結局は“人の想い”で完成するのだと気づかされました。
鹿児島より直送焼酎が続々と入荷しています。


