
🧂 三階松の「塩へのこだわり」
私たちは、塩を“脇役”だとは考えていません。
部位や脂の質に合わせて塩を選ぶことで、和牛が本来持つ旨みが目を覚まします。
小さな皿に、ふたつの白。
夜の帳が降り、卓上のコンロから赤い炭が静かに揺れる。網の上でじゅわっと音を立てる和牛の切り身。
そこに添えられたのは、二種類の塩でした。ひとつは粗い粒子で、鉱石のように輝く塩。もうひとつは粉雪のように細やかな塩。
常連のお客様がひとつまみの塩を肉に振りかけ、口に運ぶと——「脂が軽い……甘みが際立っている」。
私は答えます。「海で結晶した細かな塩は、サシの多い肉と馴染み、まろやかな口溶けを生みます。」
次に赤身には、粒の荒い塩を。かりり、とした食感が弾力と重なり、力強い旨みが立ち上がる。
塩は、ただの調味料ではなく、肉の声を引き出す案内人なのです。

塩の使い分けで、肉は別の“顔”になる
細かな塩(海の塩)
サシの多い部位と好相性。脂に溶け込み、口どけを軽やかに。
- 対象:サンカク、ザブトン、外バラ など
粗い塩(山の塩)
赤身の筋繊維に合う。カリッとした粒感が食感を引き立てる。
- 対象:ランプ、友三角、もも系 など
与板越乃塩(温泉塩)
塩味が少なく、甘さすら感じる“香り×口溶け”のバランスを調整。最後のひと振りに。
- 対象:厚切り部位、ステーキカット
藻塩(変化球)
香りのレイヤーを追加。脂の余韻を整え、次の一口へ。
- 対象:脂多めの部位、後半のリフレッシュ
“塩が導く” 三階松の焼肉体験
- 最初の一枚はタンから。味覚を整え、香ばしさで舌をリセット。
- 部位に合わせて塩を選定。細塩=サシ/粗塩=赤身を基本に、香りで微調整。
- 焼きのコーチング。網の中心と外周で火入れを変え、最適なタイミングをご案内。
- 一口ずつの発見。「なぜ美味しいか」を体験と共に言語化します。
よくあるご質問
タレではなく塩で食べるメリットは?
部位ごとの香り・脂の甘み・繊維の食感が明確に伝わります。最初の数枚は塩がおすすめです。
塩はどれを選べば良いですか?
スタッフが部位・カット厚・その日の状態を見て、最適な塩をご提案します。迷ったらお任せください。
辛味が苦手です。しょっぱくなりませんか?
「置く」感覚で少量を。粒径により尖りが出にくい塩もご用意しています。



